COLUMN

仕掛け人が語る
デザイナーズ防音マンション
『TRACK』の魅力<2>

〜防⾳設備はあって当たり前。
最⼤の魅⼒はコンセプチャルなデザインです。
ブランディングディレクター
澤 曙憙誕(さわ あきひろ)さん

2021.06.24

ALIHIRO SAWA

AKIHIRO SAWA

BRANDING DIRECTOR

1977年生まれ、滋賀県出身。
大学卒業後、ロンドン留学を経て、広告制作会社にてコピーライター、CMプランナーとして勤務。 ブランディング、さらにはビジネス連動したクリエイティブワークの重要性に傾倒し、インテリアブランドの立ち上げに参画。

フリーランスを経て2010年、MAKE UNIQUENESSをコンセプトにしたブランディングエージェンシー undrop(株式会社アンドロップ)設立。 事業企画からコンセプトワーク、トータルなクリエイティブワークで飲食、物販、サービス、不動産など幅広いジャンルの事業や企業のブランディングディレクターとして活躍。

長谷工不動産のコンセプトマンションブランド『LIVWIZ』のブランディングディレクター。

▶︎ LINK : undrop website


⾳楽・映像クリエイター向けデザイナーズ防⾳マンション『TRACK(トラック)』は、単に防⾳設備が整ったマンション、というだけではありません。最⼤の魅⼒は、⾳楽・映像クリエイターのテンションを上げてくれるシームレスかつ統⼀感あるデザインです。外観や内装といった施設デザインはもちろん、サインやWEBサイト、動画に⾄るまで反映された統⼀感のあるデザインとは、具体的にどんなものなのか?


前回に引き続き、『TRACK』のコンセプトづくりから、すべてのデザインワーク、リーシングまでを統一感あるブランドにするためにディレクションする株式会社アンドロップのCEO/ブランディングディレクター、澤 曙憙誕(さわ・あきひろ)さんにお話を伺いました。


ロケーション毎に異なる
コンセプチャルなデザインが魅⼒
『TRACK向ヶ丘遊園』と『TRACK両国』!

Q :

『TRACK向ヶ丘遊園』と『TRACK両国』では、外観の印象が⼤きく異なります。それぞれどんなデザインコンセプトでつくられているのですか?

SAWA :

「それぞれの⽴地や周辺環境に合わせて、

  • 『TRACK向ヶ丘遊園』……“ブラックレイヤード(BLACK LAYERED)”
  • 『TRACK両国』……“レトロフューチャー(RETRO FUTURE)”
外観

というコンセプトを⽴てています。


Q :

真っ⿊の11階建ての建物というのは、かなり⽬⽴ちそうですね。

SAWA :

たとえば、向ヶ丘遊園は、ライブハウスやクラブなどが集まっている新宿や渋⾕、下北沢などへのアクセスが良く、⾳楽や映像、ファッションなどへの感度が⾼い⼈が急速に増えつつある、まさにターゲットにとって魅⼒的な街と⾔えます。『TRACK向ヶ丘遊園』は、そんな向ヶ丘遊園の中でも、駅から徒歩3分という好⽴地かつ⽬⽴つ場所にあるので、クリエイティブな雰囲気が漂うような、先鋭的でオブジェティックな外観の建物を⽬指しました。

ブラックレイヤード、つまり異なる素材や質感の⿊を重ねることをコンセプトにデザインしています。タイルや鉄、ガラスなど、さまざまな質感の素材を使⽤することで、⾳と⾳、⾳と映像を重ね合わせる=“TRACKをつくる”という作業を表現しました。
遠くから⾒ると真っ⿊なのですが、質感の異なるさまざまな素材を重ね合わせているので、繊細さや深み、静寂感を感じる印象の建物に仕上がっていると思いますよ。


Q :

『TRACK両国』の“レトロフューチャー”には、どのような意味が込められているのですか?

SAWA :

両国というと、“下町情緒あふれる町並み”をイメージされる⽅が多いと思いますが、実は、昔ながらのレトロな建物と、江⼾東京博物館やすみだ北斎美術館のような近代的な建築が共存する、まさにレトロ&フューチャーな街なんです。また、そこに住まう⼈・集う⼈も、若者から⾼齢者まで⾮常に幅が広く、江⼾っ⼦気質の職⼈さんもいれば、IT関連のエンジニアやビジネスマン、⾳楽や映像クリエイターもいるという、いい意味で⾮常にごちゃ混ぜ感のある、刺激的な街だと感じています。

イメージフォト

『TRACK両国』のデザインコンセプト“レトロフューチャー”には、そんな懐の深い街、両国の多様性をリスペクトし、寄り添いつつも、⾳楽や映像を⽣み出すクリエイティブな場所だということを感じられる建物にしたいという思いが込められています。実際、『TRACK 両国』は、両国の中でも周辺にレトロな建物が多い⽴地のため、外観にはレンガや⽯といった周辺環境との調和を考えた素材をメインに選んでいます。その上で、照明やサイン、ベランダの⼿摺部分などに未来的な要素を組み込んで、全体として周辺に馴染みながらも普通のマンションとは違うクリエイティブな雰囲気を感じられるデザインを⽬指しました。


エントランスから共⽤廊下、居室に⾄るまで、
『TRACK』のクリエイティビティを表現

Q :

外観以外にも、さまざまな素材を多⽤しているのですか?

SAWA :

はい。異質な素材の組み合わせや重なりで、“TRACK”というクリエイティビティの重なりを表現するというのが、⼤きなデザインコンセプトのひとつですので、エントランスや共⽤廊下、室内にいたるまで、素材のセレクトにはこだわっています。

たとえば『TRACK両国』では、エレベーターを降りて共⽤廊下に出ると、天井には⽊材の装飾的なハリ、壁には⽊材のモールドをあしらってレトロ感を出しているのですが、⽞関ドアは未来っぽいスチール製。部屋番号を表すサインにもスチールやアクリルを⽤いたデザインとし、新築でありながらリノベーションしたマンション(以下、リノベマンション)のような、レトロとフューチャーが融合した空間をつくっています。

最近は、『新築マンションよりリノベマンションの⽅が雰囲気があって好きだけど、防⾳や防犯への対策、⽔回りなどの設備は最新がいい!』というわがままな⽅(笑)も増えてきており、『TRACK両国』は、まさにそういう⽅にこそおすすめしたいですね。

⼀⽅、『TRACK向ヶ丘遊園』では、エントランス、共⽤廊下は“ブラックレイヤード”というデザインコンセプトにふさわしく静寂感を感じさせる⿊や濃いグレーの素材を多⽤しています。さらに、ワントーンの空間が単調にならないよう、天井のLEDライン照明や床材を斜めにレイアウトし、シンプルな中に連続性や奥⾏きを感じられるようしています。

また、居室でも天井には⿊のダクトレール(照明器具を天井に取り付けるためのレール)を斜めにレイアウトし、共⽤廊下と連動したデザインにしています。


Q :

居室の壁や床の素材も、こだわっているんですね。

SAWA :

「⼀般的な賃貸マンションの場合、外観や共⽤スペースの素材には凝っていても、居室は「⽩いクロスの壁に、汎⽤的な⽊材や擬⽊のフローリングを流し張り」というのが主流ですが、『TRACK』は全く違います。
『TRACK向ヶ丘遊園』は、ブラックレイヤードというコンセプトの流れで、壁はコンセプチャルでありながら暗い印象を与えないようライトグレーのクロスを採⽤し、床もグレートーンのフローリングを斜めにレイアウトし、天井のダクトレールと連動させ、⼀体感ある空間を演出しています。『TRACK両国』では、壁は温かみのあるグレーとベージュをの2⾊を組み合わせ、床はビンテージ感のあるウォールナットの幅広のフローリング材を採⽤しています。」

完成予想CG
▲『TRACK向ヶ丘遊園』(左)、『TRACK両国』(右)(イメージ)

居室はまるごとスタジオ空間、
憧れのマイスタジオを持てちゃいます

Q :

『TRACK』のターゲットが求めているのは、いつでも好きなときに作業に集中できるマイスタジオですよ
ね。室内の素材やデザイン性にまでこだわるのは、なぜですか?

完成予想CG

SAWA :

『TRACK』を企画するに当たって、事前にアンケート調査をしたり、直接⼀流ミュージシャンや映像作家の⽅にお話を伺ったりして実感したのですが、⾳楽や映像作品をつくるクリエイターというのは、デザイン感度も⾮常に⾼い⽅たちなんです。したがって、モチベーションが上がるようなデザイン性の⾼い空間”は、防⾳設備などの機能性と同じくらい重要な物件探しの条件なのですが、残念ながら今まではそんな物件はなかなかありませんでした。だからこそ、『TRACK』に対する注⽬度、期待度が⾮常に⾼いのだと思います。

ただし、『TRACK』は、デスクトップの作業でつくれる⾳楽や映像のクリエイター、それも、好きなときに好きなだけ作業に集中できる『マイスタジオ』を持ちたいと切実に願っているシングルやディンクス(⼦供のいないカップル)にターゲットを絞っていますので、防⾳壁で囲まれたスタジオ=居室以外のスペース、たとえばキッチンやバスルームなどは、シンプルでミニマムな空間になっています。
逆にいえば、それだけスタジオスペースに重点を置いた空間設計になっているということです。

たとえば、2Kタイプの場合も、2つの部屋を透明なアクリルのスライディングウォール(可動間仕切り)で部屋を分割するなどして、可能な限りスタジオ(居室)空間を広く使えるよう⼯夫しています。⼀般的な2Kタイプの場合、どちらかの部屋はベッドルームとして設計されていますが、『TRACK』ユーザーのクリエイティビティに合わせて、フレキシブルに可変できるようしています。

ここ数年は、平⽇の昼間は仕事をして、夜中や⼟⽇に集中して趣味の⾳楽や映像、動画配信などを楽しむという⽅が増えています。そういった⽅々にとって、快適な住まいでありながら、クリエイティブな創作活動を⾏える環境へのニーズがに急速に⾼まってきているのではないでしょうか。

『TRACK』がその答えとなるようチーム⼀丸となって、完成に向けて⽇々全⼒投球しています。
『TRACK両国』、『TRACK向ヶ丘遊園』、⼤いにご期待ください!


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※デザイン・仕様に関しては一部変更になる可能性がございますので、予めご了承ください。