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2025.06.04
【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係
【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係

2025年3月某日、PLAY新丸子に、ピアニスト南杏佳さんとヴァイオリニストMINAMI(吉田南)さんがお越しくださいました。

ボストンを拠点に活躍!南杏佳さん(ピアニスト)

大阪府出身のピアニスト南杏佳さん(ピアニスト)は、2024年の第48回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、聴衆賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受ける若手ピアニストです。幼少期を米国ボストンで過ごし、京都市立芸術大学卒業後、ボストン音楽院にて修士課程およびGPD課程を修了。 2024年にはルイスヴィル湖国際ピアノコンクールで第3位を獲得し、これまでにリベイラン・プレート交響楽団、サンパウロ⻘少年交響楽団、ボストン音楽院管弦楽団などと共演。国内では、堺国際ピアノコンクール第1位など、多くのコンクールで優秀な成績を収めています。これまでに甲斐環氏、Alice Wilkinson氏、クラウディオ・ソアレス氏、服部久美子氏、田村響氏、Max Levinson氏に師事し、2019年度には公益財団法人⻘山音楽財団奨学生にも選ばれました。2025年9月から、授業料全額免除の奨学金を得てボストン音楽院 Artist Diploma 課程留学予定です。

ベルリンを拠点に活躍!MINAMI(吉田南)さん(ヴァイオリニスト)

奈良県出身のヴァイオリニストMINAMI(吉田南)さんは、確かな技術と豊かな表現力を兼ね備えた若き才能です。桐朋女子高等学校音楽科を首席で卒業後、全額奨学金を得て渡米し、ニューイングランド音楽院で学士号と修士号を取得。さらに、桐朋学園大学ソリストディプロマコース、東京音楽大学アーティストディプロマコースを特別特待奨学生として修了しました。 これまでに、日本音楽コンクール第1位、シベリウス国際ヴァイオリンコンクール、第11回ハノーファー国際ヴァイオリンコンクール入賞、モントリオール国際音楽コンクール、第11回インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール各第3位、併せてモーツァルト協奏曲ベストパフォーマンス賞受賞など、国内外の主要コンクールで輝かしい成績を収めています。2024年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールで第6位に入賞し、ブリュッセル市賞を受賞しました。2025年秋からは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者としてトライアルを開始する予定で、国際的な注目を集めています。現在はドイツのクロンベルク・アカデミーでミハエラ・マルティン氏に師事し、さらなる研さんを積んでいます。江副記念リクルート財団第46回奨学生。使用楽器は日本音楽財団より貸与された1716年製ストラディヴァリウス「ブース」。

本インタビューでは、幼馴染みでもある、MINAMI(吉田南)さんと南杏佳さんがプレイ新丸子でお二人の音楽に対する想いや、共演に向けた意気込みについてお話を伺いました。それぞれの個性がどのように融合し、どのような音楽が生まれるのか、ぜひご注目ください。


さまざまな用途に対応する、入居者専用サロンホール

南杏佳さんは2024年ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリに輝き、各地で入賞者記念コンサートが開催されている最中。今回はご縁あって、PLAY新丸子をリハーサル会場としてご利用いただきました。リハーサル会場としてご利用いただいたPLAY新丸子サロンホールは、ミニコンサートも可能な広さがあり、Steinway&Sons(スタンウェイ)「B-211」のグランドピアノが設置されています。

Q
ホールでの弾き心地はどうでしたか?
【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係

南「適度にドライだから、お互いの音が聴きやすくてよかったです。とても勉強になりました。MINAMIちゃん、聴きやすかったよね。」

MINAMI「うん、リハーサルをするにあたって、最適な響きで聴きやすかったです。自分の音を客観視できるというか。」

南「そう、こういうホールで弾くと、純粋に自分の音と向き合えて、自分が自分の先生でいられる時間になる。ここはとても静かで、環境音がないのもよかったです。学校の練習室だと、隣の練習室の音漏れがあるから……その違いは大きいです。」

MINAMI「私も、どれだけ自分の音に耳を澄ませることができるか、ということを常に考えて練習しています。」

Q
もしPLAYに住んだら、この入居者専用ホールをどのように活用しますか?

南「録音機材がそろっているということなので、私なら、ホールで通し演奏をして、それを録音して自室に持ち帰って、聴きながら練習します。自室で録音すると、距離が近すぎてどうしても音割れしてしまうんですが、このホールは広くて、響きが適度にドライなので、よい音が録音でき、とても復習がしやすいと思います。」

MINAMI「私だったら月に1〜2回お友達を何人か呼んで、みんなで弾き合うミニコンサートをしたいです。留学していたアメリカでは『スタジオクラス』というものが週に1回あって、先生だけではなく門下生同士がお互いの演奏にコメントするんです。このホールはそのスタジオクラスに最適な大きさと響きだなと思いました。」

南「スタジオクラス、日本で言うと『門下試演会』が近いかな。門下によってそれぞれの特色があって、私のスタジオは同年代の演奏者にコメントをすることがメイン。音楽について思ったことを言葉にするのって難しく感じるけれど、このホールで友人たちと集まってミニコンサートができたら、『音楽について話す』レパートリーが増えて楽しそう!」

MINAMI「楽器を超えた交流が生まれるのもよいですね。」

【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係
Q
お二人はボストンで交流を深めた仲と伺っています。留学中のお部屋探しには苦労しませんでしたか?

MINAMI「基本的に、音楽専用のマンションはアメリカやヨーロッパにはあまりないんです。日本特有のものなのかな。私がボストンで住んでいたマンションにも音楽家は何人か住んでいましたが、そうでない人も多くいました。契約時にきちんと“ヴァイオリンの練習をすること”について許可を得ていたのですが、入居して数年経ったある日、突然『音』に関するトラブルが発生しました……。」

南「私はただ住む部屋を探すだけでも大変だったので、そもそもアメリカでは家にピアノを置く選択肢は考えてなかったです。でも日本で下宿をしていたときも、最低限の防音機能がついていましたが、みんな音大生なので互いの練習の音が聞こえるのは当たり前という環境でした。ここまで他の部屋の音がシャットダウンされる環境はなかなかないと思います。」


音楽を心から愛する人たちが集う防音マンションPLAYシリーズ

住居に関するお二人のご苦労が垣間見えたところで、今回はたまたま内覧が叶うタイミングだったので、お部屋もご見学いただくことになりました。PLAY新丸子は全戸防音室を備えた演奏家のためのマンションです。キッチンやトイレなどの水回り以外の居室部分には、隣戸・上下階の音漏れも最小限に抑えられるよう防音構造を取り入れ、入居者専用ホールと同様、静かな環境で練習できます。楽器によって条件は異なりますが、多くの楽器において24時間演奏可能となっています。

【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係

二重窓であることはもちろんのこと、廊下と居室を隔てるドアも防音ドアとなっており、音漏れ対策もしています。また、二人で入居する可能性も鑑み、防音室2部屋それぞれにエアコンを設置しているため、ドアを閉めた状態でも快適に過ごすことができます。

南「家でも静かな環境で弾けるのは良いですね。24時間いつでも弾けるのも安心感があります。私、寝る前に布団で急に『あの部分どう弾くんだっけ』と不安になることがあるんですけど(笑)、24時間演奏可能なら、すぐにピアノに触って確認できますね!実家は24時間弾けたのでよくやっていたのですが、大学では下宿で21時までしか弾けなくて大変でした。さらに、学生時代は授業やレッスンなどで忙しく練習時間が確保できないこともあったので、特に音大生にとって24時間演奏できる環境に住めることは、何よりの幸せだと思います。」

MINAMI「夜遅い時間でも弾けるって、本当にありがたいですよね。演奏会が夜にあると、帰宅が深夜0時を過ぎることもよくあるんです。そういう日の翌日は、できればゆっくり寝て回復したい。でも、練習できる時間帯が限られていると、朝から起きて次の本番の準備をしなきゃいけなくて、なかなか疲れが取れないんですよね。その点ここでは、自分の生活リズムに合わせて、身体をちゃんとケアしながら練習ができる。すごくありがたい環境だと思います。」

南「あと、照明がダクトレールなのがよいですね!本番前に、ホールみたいに手元に光を集められそう。」

MINAMI「本番と同じような照明に慣れておくのは大切ですよね。普段の照明と、スポットライトで弾くのとでは、全然違うじゃないですか。目への光の入り方で、目が霞んでしまうこともあるし。」

収納は、室内の壁面に可動棚を設置しているほか、洗面所や玄関などに多くの収納棚を作っています。

【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係

南「可動棚、このポールの高さがあれば、ドレスがかけられますね!それに洗面所にも収納があって、これだけあれば十分ですね。私は東京に滞在する際はホテル暮らしをしているので、いずれ東京でこんなお部屋に住みたいなと思います。」

安心して生活していただけるよう、セキュリティ面も念入りに設計しているPLAYシリーズ。エントランスドアだけでなく、エレベーター・玄関ドアの解錠にも鍵が必要ですが、非接触式の「ハンズフリーキー」を採用しているため動作がシンプルでストレスフリーです。また、共有廊下もドア横に壁がせり出すように設計しており、隣室のドアやエレベーターが開く瞬間に部屋内が見えてしまうこともありません。

エレベーターは、13人乗りで大きく、グランドピアノ(YAMAHA C3クラス想定)がエレベーター内に搬入できます。もちろん、引っ越しのときに、クレーンを手配する必要はありません。まさに演奏家にとって必要な要素はすべて備えた物件となっていますが、さらに立地の利便性も抜群。お二人も内覧をしながら、物件が駅近(駅徒歩3分)である点や、路線の選択肢が多い(東急東横線・東急⽬⿊線・JR南武線・横須賀線・湘南新宿ライン利用可)という点についても魅力を感じたと話してくださいました!


Q
最後に、PTNA入賞者コンサートへ向けての意気込みを教えてください。
【南杏佳氏×MINAMI氏対談】音楽への情熱に寄り添う― 演奏家とPLAYシリーズの心地よい関係

南「ピティナ・ピアノコンペティションは幼稚園のときから受け続けているのですが、私にとって今回は、その十数年の中で初めての入賞者コンサートとなります。しかも特級グランプリとして出させていただけるので、すごく思い入れが深くて、大切に演奏できればと思っています。共演してくれるMINAMIさんも、世界を飛び回り活動されている方なのでダメもとでオファーしたのですが、このコンサートのために日本に残ってくれると言ってくれて、共演が叶いました。本当にもう身に余る光栄です。この入賞者コンサートが、単なる成果発表会ではなく、成長につながる演奏会になればよいなと思っています。」

MINAMI「ヴァイオリンを弾く私にとって、PTNAの存在は、ピアニストほどには近くなかったのですが、今回コンサートでご一緒させていただくにあたって、皆さんすごく暖かく迎えてくださって本当に嬉しいなと思っています。南杏佳さんとはボストンで出会ったと思っていましたが、実は小学生の時に同じコンサートに出ていて、後からチラシを見つけて2人で盛り上がって。名前も苗字と下の名前が『南』で一緒ですし、御縁がある方なので、今回一緒に弾かせていただけるのをすごく楽しみにしています。」

大きな舞台を控えられたお二人を、微力ながらサポートすることができ、PLAYシリーズとしても大変有難いお時間となりました。PLAYシリーズはこれからも、音楽を愛する演奏家の方々を応援してまいります。